しっかり戸締りをすることは、防犯の大前提・第一歩です。突然侵入される心配も無く、夜も安心して眠れます。ただしそれは鍵がしっかりとしたものであることが重要。
ではしっかりとした鍵って何でしょうか。
まずは壊れやすい物でないかどうか。細い金具を輪っかにひっかけるだけの古いトイレや窓の鍵のようなものは、強く引っ張れば金具が抜けて開けられてしまいます。引っ張らなくても、引っかかっている部分をドアの隙間から押し上げれば、簡単に開けられてしまいます。古い住宅にはまだ残るものなので、まずはしっかり錠前が固定された頑丈なものでドアの隙間から閂が見えないように、早急に鍵を取り換える事が必要でしょう。
次に、鍵の性能の問題となります。見た目は一般的なシリンダーですが、「ピッキング」による鍵開け・「鍵穴壊し」による破壊に弱い鍵は危険です。鍵がギザギザとしており「ディスクシリンダー」「ピンシリンダー」と呼ばれるものは、ピッキングに大変弱いもので鍵開けにかかる時間は数十秒。素人目にはまず同じシリンダーに見えますが、片側がギザギザとしている鍵はピンシリンダー、両側にギザギザがあり鍵の持ち手に縦にMIWAと刻印されているものがディスクシリンダーとなります。鍵に対して横向きのMIWAはピッキング対策済み。流通したのは10年以上前で壊れにくいことから現在も交換されないまま取り付けられていることが多く、もし使用している場合は交換が必要です。なぜ今も取り付けられたままなのかというと、まず作りが現在の鍵とは違い簡易的です。その分鍵穴の精密度が弱いので、ゴミやホコリが入ったり鍵がわずかに欠けていたりしても開いてしまう事があるのです。そうすると壊れにくいという印象が生まれるわけです。過去に多大なピッキング被害をもたらした危険なディスクシリンダー・ピンシリンダー、玄関に使用している場合は取り替えが必要です。